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体外離脱の世界Out-of-Body Experience

体外離脱の世界

モンロー研究所訪問記
「X27」

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X27・プログラム
(2001年9月29日~10月5日)

アメリカにおける同時多発テロ発生から二週間ほどしか経っていない時で、不安をかかえての出発になった。行きの全日空便は二割程度の搭乗率、ワシントン・ダレス空港もいつもの半分程度しか人がいなかった。
今回もロバーツ・マウンテン・リトリーツでの開催であった。テロの影響で参加者は13名と定員より若干少な目だった。
X27の目的の説明がペニーとキャレンの二人のトレーナーにより行われた。たまたまペニーは前回のトレーナーと同じだった。キャレンは40才前後の、名前のとおり可憐な女性である。このプログラムの目的は次のように要約できる。

  • フォーカス27を探索し、そこに慣れ親しむ。
  • 27における癒し、再生、教育、計画といった種々の機能に慣れ親しむ。
  • フォーカス27を維持運営している知的存在達と会い親しくなる。
  • フォーカス34・35を探索する。

このプログラムではモンロー研にある水晶の結晶が大きな役割を演じる。実は前二回のプログラムでも登場したのであるが、オカルト的な印象を与えないようにするために、意図的にここでは話題にしてこなかった。
宇宙は非物質の生命エネルギーの流れで充満している。中国ではこの流れを「気」と呼び、インド・ヨガではプラナ(生命エネルギー)と呼ぶ。棒磁石が作り出す磁力線と同じような形のエネルギーの流れを人間も体のまわりに作っている。
水晶はこの生命エネルギーの流れを増幅する、あるいは流れと共鳴して発振する機能があると言う。
モンロー研によればフォーカス27にもモンロー研があり、そこにも水晶が置かれていると言う。

10月1日(月)。
夕食後のテープ・セッション。このテープはエントリー・ディレクター(通称ED、エド)に会って生まれる前にした約束事などについて聞くことを目的とする。エントリー・ディレクターとはPlanning Centerで、人間に生まれる人の通関業務に携わっている知的存在である。
27へ着くとまずモンロー研へ行く。現実のモンロー研のミーティング・ルームと同じピンク色の部屋に来る。真っ赤なカーペットが敷かれた真ん中に水晶がある(現実にも小さな水晶が置かれている)。
次いで指示に従いPlanning Centerへ行く。長さ1メートルほどの金属の棒のてっぺんがごつごつしたような形の存在が目の前にいてスピンしている。
「あなたがEDですか」
「そうだ」
と、棒が答えた。とてもEDには見えないが、本当なのか。相手は私の心を読めるはずだから、あまり笑ったりしたらまずいという思いが心を過ぎった。
私は名前を言って挨拶した。生まれる前の準備が行われる様子を見せてもらうようテープが指示する。ちょっと移動。ピンク色の壁の前、机とイスが並んでいて、パーティッションで区切られている印象。そこで面談が行われているようだ。はっきり人が見えるわけではない。
テープの声が自分の歴史をよく知っている人と会えるようにお願いするよう指示する。指示に従う。すると、メタリックな存在が現れる。歩いていくので横を一緒に移動する。
「忙しそうなところすみません」
次のテープの指示がなかなか来ないのでいらいらする。指示は「生まれる前のディスカッションや、そのとき私がとった反応を再体験するように」というものだった。
しばらく待つと、目の前の存在とその周りのものがだんだん視界から離れていく。周りは暗くなり、存在などは光りの塊になって遠ざかって行った。
「おーい、だめだよ。まだ、回答をもらってないんだから」
突然、前方に長方形のトンネルの入り口が見え出した。それは横長で中が暗く、ベルトコンベヤーのような道がどんどん中へ入って行く。その上にいろいろなものが乗っている。
どうやら自分のこの人生を逆戻りしているようだ。特に映像や感情が伴っているのではない。
最後に生まれる前のところに来たのか、映像が切り変わり、今度は暗い中、上に上がっていくものが見える(自分が下に降りていったのかもしれない)。
それは青っぽい色をしていて、下の部分が光り輝いている。まるで最新のスペシャル・エフェクトを駆使した映画を見えているように色鮮やかな映像だ。
すると、今度は金属色の青っぽい機械のようなものの中へ突き進んでいく。ここを通ったときにそれまでの記憶をすべて失ったんだ。いざ中へ入ろうとしたその時、テープの声が帰還するよう指示する。これから情報が得られるのに。すぐさまヘッドフォンをはずして続けるが、うまくいかなかった。
テープ終了後、トレーナーのペニーに話すと、この続きが体験できるように寝る前にガイドにお願いしておくと、眠っている間にできる可能性があるとのこと。

10月2日(火)。
早朝1時ごろ目が覚めた。まだ続きが体験できていなかったことに気がついた。すると、夢の続きのようなスクリーンが見え、そこに男が現れて話し始めた。
「おまえは前世ではイギリスの南西部の端に住んでいた。」
トイレに行きたくなったので、ちょっと待ってもらい、帰ってからまた目を閉じると、男は続けた。
「おまえは今生に生まれる前に二つの可能性のどちらかを選択するように言われた。一つは金持ちだが、あんまりオプションがなく、おもしろくない人生。もう一つは金持ちではないが、いろいろな可能性に富み、いろいろやってみれる。おまえは後者を選んだ」
寝る。4時半ごろ目が覚める。
再体験という形で生まれる前の過程を経験したいんだがと考えている。
すると、目の前に通路が現れる。幅も高さも3メートルぐらいで、ちょっと暗い。病院の廊下のような感じ。(以下の体験は夢という状態の体験ではない、ルーシッド・ドリームでもない。もっと日常起きているときの感覚での体験。)
生まれる前この通路を通ってくるときにそれ以前のことを全部忘れたのだ。
前へ移動し通路を通過する。出たところは病院の待合室というか、アスレティック・クラブのホールというか、人が何人もいて、下駄箱みたいのが見える。
そのまま女性のような存在の後をついていく(女性がいつ現れたのかはっきりしない)。廊下を歩いていく。両側にドアがいくつもあり、それぞれの奥は部屋になっている。どこもいっぱいなのか、彼女は今来た廊下を逆戻りし、別の廊下へ。
一つの大きな部屋に出る。大勢の人。
何時の間にか外にいる。大勢の人が列をなしてこちらを向き、左手にあるドーム状の建物のまわりに並んでいる。ガイドにどこに行くのか聞く。
すると、ある部屋にいる。机がいくつもあり、三人ぐらいずつ座っている。私も気がつくと座っている。右に一人、向かいに一人いる。右はガイドのような存在。向かいはカウンセラーで今回の人生について私が議論する相手。次の印象を得た。
石造りの大きな家。前回の人生ではここで働いていた。この家の家長の娘と恋に落ち結婚しようとしたが、家長に許されず、家から追い出された。その後の人生については情報は得られなかった。
「今回の人生でこの女性と結婚したいがいいか」
「いいだろう」
「家長に復讐したいが」
「それよりも精神的成長が重要で、人を愛することを覚えなさい」
この辺で会話が止まった。ガイドにどうしてすんなり体験できないのかと不満を言う。
「自分で相手(カウンセラー)の心を読んで受け取らないといけない」
「どうして他の人の場合みたいに、情報がすんなりと入ってこないのか。これもトレーニングの一部か」
「そうだ」
ちょっとがっかりするが、必死に続きを読み取る。この辺あたりから相手のイメージ、まわりの映像がシフトしていったが、かまわず続ける。
「この人生はいろいろな可能性を秘めている。スピリッチュアルな成長を選ぶ道、エンジニアの道、可能性は大きい」
「ここで起きてこれまでの経緯を書き留めていいか」
すぐに起きて記録した。その状態で続きを読み取る。
「今までの私の人生をどう評価するか」
「うまく選択してきている」
もう一度ベッドに戻り続きを聞くことにした。
「Where were we?(会話は英語と日本語のごちゃまぜ)。そうそうもう少し前世について詳しく体験したい」
目を閉じる。緑色の場所にいる。暗い。木がいくつも並んで立っている。果樹園という印象。りんごか。17、8才の男(私)が箒で掃いているのが見える。
大きな建物。石造りの壁。中世ヨーロッパの城壁のように見える。私はこの中で働く人というより、まわりに住んでいてりんごなんかを作っている人という印象。まるでチャタレー夫人の恋人みたいだ。
たくさんの丸い黒い物が城の前の階段を登っていく。印象として黒い物は初めは子供、次いでねずみ。ガイドの声。
「印象の捉え方を間違っている。あなたは映像を受け止めるのがうまいが、映像にはイマジネーションが紛れ込みやすい。映像に囚われるのではなく、心で受け止めるのがよい」
「中に入っていいか。」
中に入る。大きなホールになっている。天井は高さ10メートルぐらいか。ホールの広さは幅30メートル、奥行きが15メートル程度。柱が何本も見える。柱は大理石でできているのか。
床には赤い絨毯が敷かれている。白い模様、その周りを黒い縁取りがある。大勢の女性が絨毯の掃除をしている。皆、水色がかった灰色の修道女風の衣装をまとい頭を布で覆っている。
「家内の前世を見たい」
ホールの奥から彼女が現れる。父と思しき太った人の後をついてこちらの方へ歩いてくる。父は中世ヨーロッパ風の服を着ていて、腹が前に出ている。彼女は他の女性達と似たような色の灰色/水色の服を着ていて、床までの長いスカートをはいている。そのまま左手の方に行き、四本ほどの柱で囲まれた外への出口(または開口部)から外を見ている。
「彼女との出会いの場面を見たい」
同じホールの端の柱のわきで彼女と話している。右手の下が階段になっていて、そこに金と黒の模様の入った服装の人が二人来る。彼女を迎えに来た。彼女は二人と一緒に下に降りて行き、そこに待っていた同色の乗り物に乗って去った。彼女は誰か別の人と結婚するらしい。
「その後、私はどうなったのか」
森の中のシーンが見える。ここでの生活に戻ったのか。毛皮みたいなものがかかっている。
ちょっとした畑がある。どうも身分の違いと諦めて、別の女性と結婚したようだ。あんまり怨んだりしていない。それなりに普通の農家の人生を送ったという印象を得た。
「この辺でいい。この人生についてはこのくらいでいい。ところで、今の人生、今までのところをどう評価するか」
「すばらしい。期待以上だ。スピリッチュアルな成長の道の方を選んだようだし。この先もこのままがんばりなさい。You have much to learn. ガイドやヘルパー達がサポートしてくれるよ」
「感謝します」
もう疲れているから寝なさいとガイドに言われた。

今日二回目のテープ・セッション。
ここではRegeneration Center(再生センター)へ行く。
赤いカーペットの敷かれた日本のホテルのロビーみたいなところに来る。お辞儀で出迎える人が何人もいる。やはりまるで日本のホテルだ。赤い床が段になっているところに寝転んでいる人がいる。シャワーを浴びている人が見える。
次いでプールのようなところ。旅館の大広間のような畳の敷かれた場所に浴衣姿の老人が大勢座って、何かショーでも見ているのか、子供みたいにはしゃいでいる。次いでトロピカルな温泉のような場所に大勢の老若男女がいる。ライフラインで来たところと同じようだ。
次いでテープの声がPersonal Healingを受けるよう指示する。
何が起こるのか待っていると、向こうから4、5人の存在がやってきて私の左側に並んだ。背の高さがまちまち。コックみたいな印象もある。
しばらくすると、前方に透明なチューブが現れ、気がつくとその中にいる。チューブの先(つまり自分の足の先)はふさがっていて平坦なガラス製。その向こうに光りがある。ガラスは半透明で表面がちょっとごつごつしている。その中で何かのヒーリングを受けたように思うが、よく覚えていない。
次にチューブは消え、私の上に覆い被さるように、かまきりみたいな虫のようなものが現れる。白い線で輪郭と内部が形作られていて、その間は透明。機械のような生き物のような存在。それが私の全身を頭の方から足へ、足から頭へと、口のあたりから伸びたもので何回もスキャンする。なめられているような気がして気持ち悪い。
次いで、それは消え去り、今度は上の方からきらきら光る光の紙切れみたいな、ちょうちょみたいなものがいくつもいくつも降りてくる。これは以前ゲートウェイでガイドとの会話のときに、ガイドが腰痛を治してくれると言った際に見たものと同じだった。
次に別の存在が全身を上下にスキャンする。どっちかと言うと切られているような感じがした。作業が終わった。
「もう少し治療・作業内容の説明をして欲しいんですが」
「あなたのエネルギー体を見せてあげましょう」
すると、縫いぐるみみたいなものが現われた。その胸のところが毛むくじゃらになっていた。エネルギーの流れが胸の部分で詰まっていてよくない。かまきりみたいのがやった作業が、エネルギーの流れをよくする治療。光のちょうちょみたいのがやったのが、肉体の治療。腰の方は大分よいようだと言われた。

三回目のテープ・セッション。ここではEducation Center(教育センター)に行き、教育の機会を得るのが目的。
Education Centerに来た。大理石でできた四角い柱がいくつもある部屋の中にいる。柱は薄茶色をしている。下から見上げている。移動。狭い通路。壁は黒っぽい大理石でできている。
後ろ向きに移動。この中は上下がよくわからない。
ホールへ出る。壁に壁画がある。エジプト風(エジプトそのものではない)の絵。Personal Demonstrationを受けるように指示される。待っていると、目の前に直径30センチほどのパイのような食べ物が出てくる。つぶつぶ状のものが入っている。
これを一粒食べるように言われる。今までに体験したことのないようなすばらしい体験ができると言う。一粒口に入れる。
しばらくすると、ガラスの丸いチューブ状の通路の中にいる。宇宙ステーションの連絡通路みたいな円筒状の通路。先は開いている。外は真っ暗。どんどん先の方へ移動し、先端から放出される。まわりに星がいくつも見える。ディープ・スペースだ。
「どこへ行くのだろうか」
「別の銀河系で別の生命体のところだ。今までいつも行きたがっていただろう」
「そうだったっけ」
「そうだ」
何かSF映画に出てきそうな渦巻き状のところを通過し、気がつくと、波の立つ青い海の上空に来ている。青さは地球の海よりも青い。波の波長が短いように見える。
「注意して見てごらん」
よく見ると、魚みたいな生物が水面を飛び跳ねて泳いでいる。背びれが二枚逆向きについている。海の中へ入る。たくさん泳いでいるのが見える。その中の一匹が目の前に来た。
「私があなたのツアーガイドです」
女性の声がそう言った。
「どう私の背びれきれいでしょう。セクシーじゃない」
「え、そうですね」
予想だにしなかった言葉に少し困惑した。
「どのくらいの数いるんですか」
「数百万です。過去何億年かで進化してきました」
「戦争とかないんですか」
「ありません。小さないざかいならありますが」
「働く必要は?」
「ありません。食べ物はいくらでもあります」
「あなたの全身が見えますか」
「エッチ」
「え? いや、どうもすみません」

「我々には目はありません。その代わりに地球上の生物にはない感覚器官があって外界を把握しています。目とほとんど同じくらいよく把握できます。どう見えるか試したいですか」
「もちろん」
白黒が逆転したような映像が見える。(つまり海が白く、魚が黒く見える。自分の目では海が暗い青で、そこに白っぽい魚が見えた)
「以上です」
「どうもありがとう」
どうやって帰るのだろうと思案していると、ガイドが声をかけてきたので安心した。海から離れ、ちょっと移動時間がありEducation Centerに戻った。

10月3日(水)。この日のテープの主眼は二つあった。
まず、地球のコアにある鉄の結晶に行き、そこのEarth Intelligence(地球知的存在)に会い情報を得る。
さらに、地球のコア結晶とフォーカス27のモンロー研にある結晶との間を何度もすばやく往復して最後にコアから27へ行く際に27を通過して、その勢いを使ってそのままフォーカス34/35まで行き、そこを探索する。
この日も数々の驚くべき体験をしたが、詳細は別の機会に譲りたい。

10月4日(木)。この日もフォーカス34/35の探索を続けた。
二回目のセッションで興味深いことがあった。34/35を探索後、27でEducation Centerへ行った。ついてこいと言われる。通路をいくつも移動して行く。パーソナルなプライベート・レッスンだと言う。
部屋に入る。横向きに長い机があり、横1メートルぐらいずつパーティションで区切られていて、それぞれに目の検査装置のような物と鏡あるいはディスプレイと思しき物が置いてある。
その前に座り、装置を覗き込むと、前のディスプレイにいくつも縦方向の棒グラフが出る。各分野での進歩状況がここに示されていると言う。
詳細はカウンセラーが読むべきだが、全般的によく進んでいる。ただ、一個所ハートの愛情について努力が必要だと言う。そこで、特別レッスンを受けた。
「ここには世界で一番大きな結晶がある。ここからLove Energy(愛のエネルギー)を放射するので、それでハートを洗い清めるように」
高さ2、3メートルほどの結晶が見える。光を放射し出した。こちらの体に入ってくるが、何も愛情を感じなかった。

今回の訪問で学んだことは多かったが、最大の成果は今後学んでいくべき課題が明らかになったことだ。私はハートでのエネルギーの流れが悪い。そのため愛のエネルギーをうまく享受したり放射したりできないということだ。ハートでのエネルギーの流れをよくするとは、ハートチャクラを開くということである。これは一朝一夕にはできないことであり、不断の努力を要する。

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